
シアトルで開催されたタッカーアカデミーの年次総会では、多くの歯科医師と意見交換をする機会がありました。その中で印象に残っている質問があります。
ある先生から、「なぜ日本では詰め物のやり直しが必要になる患者さんが多いのですか」と尋ねられたのです。
もちろん、治療した歯が将来必ず問題を起こすというわけではありません。しかし、一度治療した歯は、将来的に再治療が必要になる可能性があります。
そのため私たちは、治療そのものだけでなく、できるだけ再治療を減らすことが大切だと考えています。
治療を繰り返すたびに、歯は少しずつ失われていきます。
だからこそ、
「今すぐ削るべきか」
「もう少し経過を見られるのか」
「そもそもなぜその問題が起きたのか」
を考えることが重要になります。
虫歯や歯周病は、単に悪い部分を取り除けば終わりではありません。
現在の状態を知り、原因を知り、その原因に対応し、必要な治療を行い、その後も維持管理を続ける。
それによって、歯を失う時期をできるだけ後ろへずらすことを目指しています。
今回の総会でも、国や地域が違っても、多くの先生方が共通して「どうすれば患者さんの歯を長く機能させられるのか」を議論していました。
私自身も改めて、治療の結果だけを見るのではなく、長期的な健康を見据えた診療を続けていきたいと感じました。
院長
清水 雄一郎
