2016-1gyoseishigakukai良い物は良いし、悪い物は悪い。

当たり前の話だと思います。しかし、最終的に良い悪いを決めるのは、歯医者ではありません。患者さんです。つまり、歯医者にとって良い物でも、患者さんにとっては悪い物だったり、その逆もあります。

当院にとって1番大切なのは、患者さん自身の幸せ・人生です。

これを歯科医療を通してサポートするにはどうするか?

日本は、戦後、物的な豊かさを追求してきました。いまだに「経済成長」と政府はさらなる豊かさを求めているようですが、物的には既に十分に豊かになっていると思います。贅沢を求めればキリがないけど、人生に本当に必要な物は、衣食住、十分にあるように思います。

次は、心の豊かさの時代だと考えています。生まれたからには、「生まれて良かった!」と思える環境。他人とは違ってもいいんだ。自分という人間は、ここに健康に生きているだけで十分なんだ。心からそう思って生きられる時代を、世の中が求めている気がします。

そのような時代の歯医者の仕事は、今現在起こっている病気や、今後起こるだろう病気を、できるだけ早い段階で正確に未来予測をして、しっかりした根拠にもとづく対処法の提案をすることだと考えています。そして、提案したからにはその治療を実行する技術を持ち合わせなくてはなりません。

そのような考えから、当院では、「将来のために治した方が良いと思いますよ」と提案をしますが、治療を強要することはほとんどありません。最終的な判断は、治療を受けないという選択肢も含め、歯医者ではなく、できるなら患者さん自身が決定するのが理想的です。自分の人生ですからね!

もし、それでもご自身で決められない場合は、もちろん丁寧に決断のお手伝いをしますから心配ありませんし、歯医者側の提案に全部乗っていただいても構いません。

難しい話になってしまいましたが…

先月は、母校の学術講演会に参加してきました。

1つの歯科大学にこだわらず、学閥を超えて、多様性のある教育を受けるから、多様性を認めることができる。また、1人1人違う患者さんの要望に対してお応えできる。

歯科では保険診療の制約が年々厳しさを増しています。できるだけ多くの知識、技術を身につけ、患者さんにとって後悔のない歯科医療を提供したいものです。

教育講演

1. 「歯科用CTの導入について」

澤田久仁彦 先生
日本大学歯学部歯科放射線学講座講師(暁星86年卒・日大92年卒)

2. 「新規経口抗凝固薬と抜歯」

鈴木 茂 先生
さいたま北部医療センター歯科口腔外科部長(暁星76年卒・日歯大83年卒)

招待講演

「口腔は胃腸とつながっている!~常在菌からみた全身疾患~」

大島 茂 先生
東京医科歯科大学 消化器病態学分野講師(暁星91年卒・東医歯大医97年卒)

特別講演

「最新臨床スポーツ歯科医学
~スポーツ歯科の基礎から2020年東京オリンピックに向けて~」

船登 雅彦 先生
昭和大学歯科病院 顎関節症治療科科長(暁星75年卒・日大松戸81年卒)