昭和の時代には、「○○歯科」、「△△歯科医院」と名前をつけることが一般的でした。

以前は、病院を探すのには、ほとんどが口コミか、看板を頼りにするしかありませんでした。しかし、最近では、インターネットを使って病院を探す方が多いのではないでしょうか。

その結果、検索キーワードを意識した病院名が増えてきているように思います。例えば、石神井公園で歯医者を探すなら、「石神井公園 歯医者」と検索するでしょう。そうすると、病院名に「石神井公園」が入っている医院が上位に表示されますので、多くの患者さんを集めることができます。

医療は人生を豊かにするためのサービス業だと考えていますので、目の前にいる患者さんに対し、最良の治療を提供したいと、私は考えています。そのためには、常に勉強会に出席し、海外にも足を運び、世界中から最良の医療を探し続け、またそれをアレンジして、ひとり1人違う患者さんに合わせて提供しなくてはなりません。

ですから、患者さんから適切な費用をいただき、それを医院や自分自身に投資をする。その結果、さらに良い医療を提供し続けていく、という好循環を生み出すこと。そういう、ビジネスとしての側面は、患者さんの利益を守るために、非常に大切なことだと思います。

その一方で、本来の患者さんに提供されるべき良質の医療を見失い、お金を得ることのみに傾倒してしまえば、それは良くない医療の姿だと思います。例えば、どれほど綺麗な内装であっても、必要な機材を買わず、勉強会にも参加せず、人材の教育もしなければ、そこの医院で提供される診療レベルはどんどんと低下してしまうかも知れません。

インターネット検索で患者さんを集めるため、院長不在でも医院を運営するため、自分が退くときに医院を売りやすくするため。そのような目的があるならば、自分の名字は医院名に入れるべきではない。つまり、地域名などを利用するのも良いアイデアかなと思います。

自分の提供している医療に自信があり、自分の提供する医療に責任を持ち、院長として医院の方針を決めていきたい。そのような理由から、当院は、「Shimizu Dental Clinic 清水デンタルクリニック」と名付けています。清水が不在なのに清水デンタルクリニックでは、意味が分かりませんからね。

先日、先輩との会話で、医院名の話題になり。色々な医院名を見ながら、商売上手そうな医院名だ、真面目に診療してそうな医院名だ、と医院名から受ける印象を話しました。面白い着眼点だと思い、今回のトピックとしました。

医院名がすべてではありませんが、みなさんは、様々な歯科医院名から、どのような印象を受けますか?