歯科医療は、死と戦う医療ではなく、生を充実させるための医療です。
きちんと噛んで食べものをすり潰し、飲み込み、栄養を吸収する。
人間が生きていくために最も大切な「食事」。
そこには、歯そのもの(虫歯)だけでなく、歯を支える歯ぐき(歯周病)、かみ合わせ、顎の関節、それらを動かす筋肉、味を感じる舌、全てが3次元的に動き、複雑に関係しています。加えて、成長と加齢という年単位の時間軸があります。
また、お口の機能は食事だけはありません。会話をするための構音機能や、一緒にいる人を和ませる笑顔といった美しさの要素もあります。
正しい歯並び、かみ合わせは、運動をする際、日常の生活においても、筋力や姿勢のバランスを取ることを助けます。楽器の演奏や歌手の方にも影響があるかも知れません。
当院では、それらを総合的に考慮して、現状を維持していく予防、一部や全部の機能が失われた場合、失われそうな場合の治療を行っています。たった1つの小さな虫歯であっても、ただ削って詰めるだけではなく、虫歯になった原因をできるだけ見つけ出し、再発しないように治療したい。
生を充実させるとは言っても、人間に永遠の命はありません。お口の機能も同様です。体の変化や病気を止められない場合もあります。患者さんの希望する通りにならない場合もあります。
しかし、痛みを取り除くだけではなく、患者さんひとり1人の生涯を見据えた予防や、病状の見通しをお伝えして治療を選択していただき、10年後、20年後に、Shimizu Dental Clinicに通っていて良かったと感じてもらえることが、私たちの生きがいであり、存在意義であると考えています。
それが、当院の理念「医院に関わる全ての人の健康を支援する」ということです。