例えば、「ちょうちょう結び」を知らない人に、その結び方を教えるとしたら、どうやって教えますか?
隣に並んで、手取り足取り、一緒に結んであげることで、やり方を教える方が多いのではないでしょうか?
文字に書き起こして、「左手と右手に、それぞれ紐の両端を持ちます。…云々」とやっても、理解するのはとても難しいものです。
歯科医療は、技術に頼る部分が多くあります。そして、「ちょうちょう結び」と同じように、その多くは、文字で伝えるのがとても難しいことばかり。
歯科医師になるためには、大学5年生の頃に、約1年間、大学の指導医の元で、実際に患者さんの治療を通し
て、教科書で学んだことを身につける期間があります。大変に重要な1年間ですが、長い歯科医師人生の中で、たった1年しかありません。
私がアメリカから日本へ持ち帰った、タッカー勉強会は、世界で唯一「指導医の元で、患者さんを実際に治療する」歯科の勉強会です。この会は、100年を超える歴史を持ち、歯科大学の教授や、歯科学会の会長が多く所属する、とても珍しい勉強会です。
なぜ、大学教授という、普段は教える立場にある先生方が、実習生として勉強会に参加し、技術を学び続けるのか?それは、言うまでもなく、指導医の元で自分の技術を磨き続けることが、理想の歯科医療を行うのに必要だと知っているからです。
日本の勉強会では、年に2回、経験豊富で技術力のある指導医を海外から招いて、実習を継続しています。
技術の違いは、歯の予後(長持ち)に大きく影響します。
合わせて、詰めもの・かぶせものを作る、技工士さんの技術も大きく影響します。
だからこそ、「虫歯にならないようにすること」。虫歯にならなければ、そのようなことで悩む必要はありません。そのため当院では、病気を予防することに、最もチカラを入れています。実は、それこそ、最も治療費がかからず、自分の歯を長持ちさせる方法だからです。
まだまだ、歯医者はいたくなってから行く場所。と言う認識が強いと思いますが、痛くなる前に定期的な検診をオススメします。
しかし、病気になってしまった場合には、この技術が役に立ちます。確実性の高い治療でしっかりと歯を守ります。
石神井公園 Shimizu Dental Clinic
清水 雄一郎