2020年4月の保険改定にて、定期的なクリーニング(ポケット内の洗浄・歯石取り・むし歯予防目的の歯の清掃)が保険適応となりました。
重症化予防という目的ですので、歯周病、虫歯のある方のみが対象となります。しかし、「日本国民の80%が歯周病を持っている」と言われています。それに虫歯を加えれば、
実質、ほとんど全ての方が予防処置を保険で受けられるようになった、ということです。
「病気になるまで診療を受けられない」という保険診療の原則が「病気を重症化させないためなら、病状が悪化する前に処置を受けられる」と変わりはじめたことは、日本の未来にとって本当に素晴らしいことです。
なぜなら、虫歯・歯周病は、治療以上に予防が大切だから。海外では、約80%の虫歯・歯周病は予防できるとすら言われいます。
保険の予防処置は、1~4ヵ月に一度になりますが、保険のルールがあり、頻度は患者さん毎に異なります。また、いきなり重症化予防処置を受けることはできず、歯周病・虫歯治療が完了した後にスタートします。検査の結果、完全に健康な方や、タバコのヤニを落とす目的では、従来通り自費診療での対応となります。
予防処置は、当院開業時よりチカラを入れて成長させてきた分野です。
お口をキレイにすることは、コロナウイルス感染抑制効果があります
新型コロナウイルスに関しては、3月・4月・5月と、海外・国内で研究が進み、少しずつですが実態が見えてきました。
口腔内を清潔にしている人ほど、インフルエンザにかかりにくいということはすでに解明されていますが、同じことがコロナウイルスにも当てはまるだろうと言われています。歯周病細菌のタンパク分解酵素は、ウイルスの活動を助け、体内に侵入しやすくさせます。また、歯磨きがきちんとできていない場合のタンパク分解酵素は、上気道の粘膜を弱め、ウイルスが侵入しやすい状態をつくります。また、歯周病と糖尿病は関連がある病気ですが、糖尿病をお持ちの方は肺炎や全身疾患が悪化しやすくなりますので、できるかぎり歯周病を安定させておくことが大切です。
メインテナンス治療中の飛沫発生を防ぐため、器具の使用を限定する場合があります。本年3月までのメインテナンスとは、同じ予防効果が得られる限り、内容が異なる場合がございます。ご理解下さいますよう、お願い申し上げます。